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かぜとインフルエンザはよく似ていますが、インフルエンザのほうが
『症状が重い、感染力が強い』などの特徴があります。
国内でお年寄りを中心に、毎年少なくとも数千人がインフルエンザによる合併症が原因で死亡しています。
そのため、かぜとは区別して、予防や治療の対策が立てられています。
インフルエンザとかぜでは、主に次のような違いがあります。
原体の違い
かぜを起こすのは、主に『ライノウイルス』などを代表するさまざまなウイルスです。
インフルエンザは、『インフルエンザウイルス』によるものです。
症状の違い
かぜの症状は『鼻水・せき・くしゃみのどの痛み』など上気道を中心に現れます。
発熱しても37oC台程度の場合が多く見られます。
インフルエンザでは、成人で38〜39oC、子供では39〜40oCの高熱が出るのが特徴です。
また『頭痛、倦怠感、腰痛、関節痛、筋肉痛』といった全身症状が現れます。
高熱は、2〜3日で下がることが多く、その頃から、せきや鼻水などの上気道の症状が目立ってきます。
感染力の違い
一般にウイルスの感染経路には、次の3種類があります。
- 接触感染
手にウイルスがつき、その手で鼻や目に触れる事でウイルスが感染します。
- 飛沫感染
せきやくしゃみの飛沫に混じってウイルスが飛び散り、それを他の人が口や鼻から吸い込む事で感染します。
せきやくしゃみの飛沫は、粒子が大きくすぐに落ちるため、ウイルスは広い範囲に広がらず、
患者さんのすぐ近くの人に感染します。
- 空気感染
せきやくしゃみによって飛び散ったウイルスが空気中に漂い、そのウイルスを吸い込んで感染します。
ウイルスの細かい粒子は、下に落ちずに、広い範囲にまき散らされます。
そのため、例えば、一人の患者さんから部屋にいる人全員に感染する可能性があります。
かぜは、主に接触感染(ときに飛沫感染)で、空気感染はしないため、あまり感染力は強くないと言えます。
インフルエンザの場合、上の3種類の感染経路がありますが、特に空気感染をするので、
非常に感染力が強いという特徴があります。
かぜとインフルエンザは別のものという意識
風邪とインフルエンザの特徴と違い
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風 邪 |
インフルエンザ |
| 原因ウイルス |
ライノウイルス・コロナウイルス等 |
インフエンザウイルス |
症 状 |
特 徴 |
鼻水・くしゃみ・のどの痛みが中心発熱・せき・胃腸症状などを伴うこともあるが、
比較的経度。症状は徐々にあらわれ、伝染力は弱い。 |
急な発熱と、強い倦怠感・筋肉痛目の充血・なみだ目がみられるのも特徴症状が全身に及び、
急激に悪化し伝染力も強い |
| 熱 |
ないか、あっても38oC以下 |
突然の高熱(38〜40oC) |
| せ き |
風邪の中期〜後期にみられる |
発熱などの全身症状に引き続き見られることが多い |
| 鼻症状 |
初期から見られる中心的な症状 |
発熱に続き見られる |
| 合 併 症 |
ほとんどない
ただし、小児や高齢者では、細菌による二次感染が見られることがある |
細菌による二次感染(気管支炎・肺炎・中耳炎・副鼻腔など)
まれにインフルエンザ脳症 |
| 対 処 法 |
休養・保温・水分 適切な風邪薬の使用 |
抗インフルエンザウイルス薬の服用が必要、すぐ医療機関へ |
インフルエンザにかかったら
迅速診断キットが普及し、病院や医院では、インフルエンザであることがわかると、
抗インフルエンザ薬が処方されるようになりました。
現在、認められている三種類の薬剤は、いずれもウイルスの増殖を抑制する事で効果を発揮します。
症状が発現して48時間以内に、インフルエンザウイルスの増殖がピークに達するためで、
できるだけ早く(48時間以内に)服用することが大切です。
2004年になってからニュースでもよく取り上げられる、抗病原性鳥インフルエンザH5N1は、2004年2月17日現在、
鳥の病気と考えられていますが、これがいつ、人から人へ感染する新型インフルエンザに変化するかわかりません。
1997年、香港で初めて鳥から人へ感染した、このH5N1は、そのとき18人中7人死亡と毒性が非常に高く、
ひとたび人から人に感染するようになったとしたらと考えるとスペイン風邪の再来と騒がれるのも十分うなずけます。
抗インフルエンザウイルス薬の特徴
| 成分名 |
製品名 |
剤 型 |
特 徴 |
| 塩酸アマンタジン |
シンメトレル |
錠・細粒 |
インフルエンザA型のみ有効 |
| ザナミビル水和剤 |
リレンザ |
吸入剤 |
インフルエンザA型・B型に有効 ウイルスのノイラミダーゼを阻害 |
| リン酸オセルタミビル |
タミフル |
カプセル ドライシロップ |
発熱と総合感冒薬
確かに熱が出ると、節々が痛んだり、フラフラしたり、吐き気がしたりでつらいものですが、
だからと言って『熱があるから重症』とは限りません。
細菌やウイルスなどの異物が侵入してくると、体はさまざまな化学物質を出して、それに抵抗しようとします
。その中には発熱物質も含まれ、これが脳の体温中枢に働き、体温が高くなります。体温が上がると、
免疫活性や代謝も高まり、異物を死滅させ、排除する事が出来ます。『熱は体の防御反応』なのです。
平熱36oCの人が、感染などにより39oCに熱を上げるためには、交感神経を興奮させ、
皮膚に鳥肌を立てて筋肉を引き締め、
体内に生産した熱を逃がさないようにするため、ゾクゾク寒気がします。このときには、体を温めることが大切です。
逆に熱が下がるときには、汗などで熱を発散する事で下げていくわけですから、
熱が発散しやすいような工夫が必要です。
『熱が出た』と言っても、あわてずに、むやみに解熱剤を使うことは、
せっかくの防御反応や免疫システムの活躍に水をさすことにもなります。まずは、十分に水分を取り、
温かくして休むようにしましょう。
症状がひどく、生活や活動に支障をきたしたり、睡眠が妨げられたりするのは、心身ともにつらいもの、
そのつらさをやわらげるのが、総合感冒薬です。
風邪を根本的に治すものではありませんが、症状を緩和し、回復を助けてくれます。
総合感冒剤には、解熱剤・鎮咳剤・抗ヒスタミン剤・去痰剤・消炎剤・ビタミン剤など、
さまざまな成分が配合されていますが、熱や痛みに強い商品、喉の痛みに強い商品といったように違いがありますから、
自分の症状に合った薬を選びましょう。
子供の解熱剤使用は慎重に
OTC薬では、イブプロフェンやアスピリンなど、
サルチル酸系の解熱鎮痛剤の15歳未満の小児への使用は認められていません。
医療用でも、インフルエンザ・水痘(水疱瘡)の場合、
サルチル酸系薬剤の15歳未満の小児への使用はライ症候群を引き起こすことがあるため、原則禁忌となっています。
ライ症候群の症状は、激しい嘔吐・けいれん・意識障害等。急激に悪化し、
死亡に至ることがある急性脳症のひとつです。病因や因果関係は不明ですが、解熱鎮痛剤との強い関連性が疑われるため、
このような処置がとられました。
医療用薬品のジクロフェナクントリウム(ボルタレン等)やメフェナム酸(ポンタール)についても、注意が必要です。
『熱が出た』からと、あわてて大人用の解熱鎮痛剤をつかわないように。半分にしたり、量を減らしてもだめです。
アセトアミノフェンは安全性が高いといわれる成分ですが、それも使いすぎは禁物です。
『高い熱が出ると、脳がやられる、耳が聞こえなくなる』と、子供の熱に対して必要以上に過敏になる事がないように、
少しでも安心していただけるように、熱は怖いものではないこと、対処法や受診のタイミングを伝えましょう。
熱があっても、食欲があり、顔色もよければまず大丈夫。
逆に熱がなくても『いつもと様子が違う!』と感じたら早めに受診を。
自分の症状をうまく表現し、伝える事が出来ない子供の場合、親のカンが、あたることもあるのです。
すぐに受診すべき、子供の発熱
- 生後二ヶ月以内の乳幼児
- 40.5oC以上の高熱
- 元気がなく、ぐったりしている
- うとうとして意識がはっきりしない
- 興奮したり、暴れたり、意味不明のことを口走る
- 呼吸が荒く、苦しそう
- 嘔吐を繰り返す、口から水分をとることが出来ない
- くちびるが乾く、おしっこの量が少ない
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